2011年11月18日

クライメットJの賛同団体になりました

 十勝自然保護協会は、温暖化防止公害調停を申請する「クライメットJ」の賛同団体になりました。
 温暖化防止公害調停とは、電力会社など10社(東京電力ほか電力9社及び電源開発)を相手に、二酸化炭素の削減を求める公害調停を起こすというもの。この公害調停は3月11日に東日本大震災が起きる前から提唱されており、当初は二酸化炭素排出量を2020年までに1990年比で46%削減することを求める予定でした。しかし、原発事故を受けて原発による発電量を減少させる必要があり、それまでは火力発電に頼らなければならないとの現実も踏まえて1990年比29%の削減を求めることになりました。弁護団長は日本環境法律家連盟理事長の籠橋隆明弁護士で、全国の弁護士が弁護団に名を連ねています。
 電力会社に対して削減を求めるのは、電力会社などのエネルギー転換部門は直接排出量の三分の一を占めているからです。ここが変わらなければ、温暖化防止について世界に対する責任が果たせないという考えに基づいています。
 我が国では、公害紛争の迅速・適正な解決を図るために、裁判所等による司法的解決とは別に「公害紛争処理法」に基づく公害等調停委員会による公害紛争処理制度が設けられています。クライメットJの公害調停とは、この制度を利用したもので、訴訟に比べ、①専門的知見の活用、②機動的な資料収集・調査、③迅速な解決、④低廉な費用、などの特徴があるとのことです。
 申請人には誰でもなれます。現在、日本中から申請人を募集しているほか、温暖化で深刻な被害を受けるツバルやイヌイット、ミクロネシアの人たち、そしてシロクマも予定しています。
 詳しくは、クライメットJのホームページ(http://climate-j.org/)をご覧ください。
  

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2011年10月18日

サホロスキー場造成で森林管理局に質問書

佐幌岳北斜面の森林を破壊してスキー場造成を計画している加森観光は、自然保護団体との話し合いを拒否し、年内にも森林伐採に着手しようとしています。このようなことから、当会が加盟する北海道自然保護合とサホロリゾート開発問題協議会、ナキウサギふぁんくらぶは、この森林を管理する北海道森林管理局長と十勝西部森林管理署東大雪支署長に対しこのスキー場造成について質問書を10月15日付で送付しました。

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サホロリゾート北斜面開発行為に関する質問書

 北海道の自然保護団体は、加森観光株式会社(以下、加森)が十勝西部森林管理署東大雪支署管内で計画している「十勝・北海道サホロリゾート北斜面開発行為(スキー場拡張)」について、自然保護上多くの問題点があることから、加森に対して2010年6月10日付で「サホロリゾート北斜面開発行為に伴う再調査の申入れ」を、同年7月29日付で「サホロリゾート北斜面開発行為に関する要望書」を、そして2011年7月19日付で「サホロリゾート北斜面での特定開発行為申請への抗議および申請取り下げを求める申入れ」を送付してきました(これらの文書は貴職に配布済み)。
 しかし、加森はわたしたち自然保護NGOに対し一切の説明をすることなく、今年3月に北海道特定開発行為の申請を行ない、9月30日には新得町での説明会において、今年から工事に着手し来年12月に使用開始を予定していると表明しました。
 このように国有林の使用を計画している事業者が社会への説明責任を果たそうとしないことから、今回のスキー場開発による天然林破壊について、当該国有林の管理者である貴職に見解を質さなければならない事態となりました。ついては、下記の質問に10月31日までに回答いただきますようお願いいたします。

質問事項

1.新得町で2010年4月12日および5月17日に加森が主催した説明会において、自然保護上重大な事実が隠蔽されていたことが明らかになりました。すなわち「2008年 十勝・北海道サホロリゾート北斜面開発行為に伴う森林施業のあり方調査 調査報告書」(以下、2008年調査報告書)において、開発予定地でナキウサギの生息が確認されていた事実を隠蔽していたのです。このため、北海道自然保護連合加盟団体である十勝自然保護協会は、2010年6月10日付で貴職に「サホロリゾート北斜面開発行為に伴う再調査の申入れ」をしました。貴職は加森に再調査を指導したのでしょうか。もし指導していないのであればその理由を明らかにしていただきたい。

2.このように2008年調査報告書において、ナキウサギ生息の事実を隠蔽したというは、貴職の許可が得られなくなることを避けるためになされたと考えられます。国有林の使用許可権限をもつ林野庁を欺く、このような行為に対して、しかるべき対処がなされるべきと考えます。貴職は加森にどのような対応をしたのでしょうか。
3.貴職が2008年報告書を受理し、虚偽記載を指摘しなかったということは、貴職には記述に虚偽があったことについて判断できなかったと理解されます。これは貴職の動物に関する知識不足に起因すると考えますが、貴職の見解を明らかにしていただきたい。

4.2008年報告書の虚偽を見抜けなかった貴職が2010年7月9日に受理した「あり方調査」報告書(以下、2010年報告書)の妥当性を評価することは困難と考えますが、貴職はどのように報告書の妥当性を判断したのか明らかにしていただきたい。

5.2010年報告書の妥当性を判断する上で、2008年報告書の虚偽を指摘した自然保護団体に2010年報告書の内容を加森から説明させることが有効であると考えますが、なぜそのような措置をとらなかったのでしょうか。また、今後もそのような措置をとる考えはないのでしょうか。

6.昨年7月29日付の「サホロリゾート北斜面開発行為に関する再要望書」(以下、再要望書)でも指摘しましたが、当該地域は佐幌岳一帯ではまとまった天然林や天然生林が残る貴重な場所であり、しかも、貴職が自然保護上重要な位置づけをしている「緑の回廊」の隣接地です。昨年10月にCOP10で採択された「愛知目標」の「戦略目標B.生物多様性への直接的な圧力を減少させ、持続可能な利用を促進する」の目標5では、「2020年までに、森林を含む自然生息地の損失の速度が少なくとも半減、また可能な場合には零に近づき、また、それらの生息地の劣化と分断が顕著に減少する」としています。つまり、天然林などの自然生息地の消失を限りなく最小化しようというのが今日の国際的な約束事です。この愛知目標の実現がわが国の行政機関にとって重要な任務となったということに異存はないと思います。愛知目標と今回の加森のスキー場造成による天然林伐採は相容れないものと私たちは考えますが、貴職の見解を明らかにしていただきたい。

7.花コウ岩からなる佐幌岳には岩塊堆積地が形成されるため、エゾナキウサギの生息地があります。エゾナキウサギは特殊な分布をし、その生息地は北海道の中軸部の山岳地帯に限定されています。彼らの生息地は、大きく大雪山系(北見山地を含む)、日高山脈、夕張山地からなります。佐幌岳周辺は大雪山系と日高山脈のエゾナキウサギ個体群を結ぶ地点にあたり、エゾナキウサギの遺伝子交流を考えるうえで重要な位置を占めるとみなされます。したがって、佐幌岳周辺での環境改変にあたっては、エゾナキウサギ個体群の生息実態の解明が不可欠ですが、貴職は本地域のエゾナキウサギについて十分な知見が得られたと考えているのでしょうか。もしそう考えるのであれば、本種の生息実態について具体的に説明していただきたい。

8.さる9月30日に開催された加森の説明会において、新得町新内在住の住民がサホロリゾートにおけるシマフクロウの確認情報を明らかにし、加森に生息状況の把握について説明を求めましたが、加森から明確な説明はありませんでした。私たちは、本年7月19日付の再要望書において貴職に生息の実態を把握するよう要請しましたが、実態把握の調査は行ったのでしょうか。もし、実施していないのであれば、その理由を明らかにしていただきたい。
  

Posted by 十勝自然保護協会 at 09:47Comments(0)TrackBack(0)サホロスキー場問題

2011年07月28日

佐幌岳スキー場造成で知事に要望書を提出

 北海道は、7月12日に佐幌岳北斜面でのスキー場造成について、特定開発行為審査会を開催しました。審査結果は許可を認めるというものでした。これを受けて、当会が加盟する北海道自然保護連合とサホロリゾート開発問題協議会、ナキウサギふぁんくらぶは、7月19日に北海道の担当部局である環境推進課を訪れ、このスキー場造成の事前相談から申請受理にいたる事務手続きの進め方と特定開発行為審査会の審議内容を聞きました。その結果、つぎの事実が明らかになりました。
 1.環境推進課の職員は申請者である加森観光株式会社が昨年4月と5月に新得町で開催した説明会を報じた新聞において、自然保護団体が意見を述べていたことは知っていた。
 2.環境推進課は、加森観光に対し自然保護上の問題がないか、聞取りしていなかった。
 3.事務局である環境推進課は、北海道特定開発行為審査会に対して、動植物への影響などについての審議資料を提出していなかった。
 4.加森観光は、自然保護団体からの再調査の申入れやスキー場増設計画の中止を求める要望書を受取っていることについて、事前相談、事前審査の際に北海道に説明しなかった。
 これは、北海道の特定開発行為を許可するうえでの指針「特定の開発行為許可制度のあらまし」「北海道自然環境等保全条例に基づく特定開発行為申請の手引き」に背くものです。
 そこで、私たちは高橋はるみ北海道知事にたいし、自然保護上重要である、貴重動植物および樹林について再度審査をすることと加森観光に説明責任を果たすよう指導することを求める以下の要望書を7月26日付けで送付しました。
 なお、北海道特定開発行為審査会の委員は、以下の人たちです。
 三浦清一さん(会長:北大工学部防災地盤工学講座) 五十嵐敏文さん(北大工学部地圏循環工学講座) 高野伸栄さん(北大工学部北方圏環境政策工学部門建設管理工学研究室) 中村太士さん(北大農学部森林生態系管理学研究室) 吉田惠介さん(札幌市立大デザイン学部) 山本裕子さん(北海学園大工学部社会環境工学科) 奈良顕子さん(設計業)

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サホロリゾート北斜面スキー場造成に係る要望書

 わが国は、1993年に生物多様性条約の締約国となり、同条約の第6条にもとづき河川法、海岸法、森林法、自然公園法などすべての国内法が同条約の目的(第1条)である生物の多様性の保全のため改正されたことはご承知のことと思います。また、昨年10月にはわが国で第10回締約国会議、COP10が開催され、「愛知目標」が採択されました。愛知目標の目標5では、「2020年までに、森林を含む自然生息地の損失の速度が少なくとも半減、また可能な場合には零に近づき、また、それらの生息地の劣化と分断が顕著に減少する」と明記されていることもご存知と思います。
 北海道は、自然環境の保全、すなわち生物多様性の保全のため、無秩序な自然環境の開発などを防止することを目的に1973(昭和48)年に北海道自然環境等保全条例を制定しました。この制度を周知するために、特定開発行為の担当課である環境推進課は、平成22年4月に「北海道自然環境等保全条例に基づく特定開発行為申請の手引き」(以下、「申請の手引き」という)を作成し、北海道のホームページに「特定の開発行為許可制度のあらまし」(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/ksk/tokuteikaihatu.htm 2011年7月18日アクセス:以下「許可制度のあらまし」という)を掲載しています。
 申請の手引きでは、その前文で「環境への配慮事項について(お願い)」と題して、「事業者の皆様におかれましても、特定開発行為の申請に当っては、下記事項などの環境に配慮した事業計画を検討されるようお願いいたします」とし、「1.事業予定地及びその周辺の概況を十分に把握するとともに、特に貴重な動植物が分布する地域においては必要に応じて詳細な調査の実施とその保全対策を検討すること。2.既存樹林(樹木)に考慮した計画を検討し、自然性の高い樹林(樹木)や谷筋あるいは風衝地の樹林(樹木)については、できる限り現状保存等を検討すること」などをあげています。
 また、許可制度のあらましでは、「Ⅱ許可を受けるために」において、申請者に対しあらかじめ事前相談をするよう要請し、「許可基準」として「(1)特定の開発行為をする土地の区域に所在する森林が、環境の保全上又は水源のかん養上必要な限度において、適正に保存されるように措置されていること。 ・例えば、貴重な動植物の生息・生育環境、大切な自然景観、人の生活に重要な憩いの場を悪化させるおそれがある開発行為や、水を貯える働きを失い、渇水を起こすおそれがある開発行為などは許可基準に合致しません」と明記しています。また「環境への配慮」として、「北海道では、よりよい環境を未来に引き継ぐ環境重視型社会を形成していくため、行政や事業者、そして住民一人ひとりが、環境保全に向けて自ら考え、共に行動することが最も大切なことと考えています。」と宣言しています。

 さる7月12日に北海道特定開発行為審査会が開催され「サホロリゾート北斜面スキー場造成に係る審査」が行われました。審査結果は、許可を認めるというものでした。これを受けて、私たちは、7月19日に事務担当部局である環境推進課を訪問し、サホロリゾート北斜面スキー場造成に係る事前相談から申請受理にいたる事務手続きの進め方と特定開発行為審査会の審議内容を聞きました。その結果、以下のことが明らかになりました。
 1.環境推進課の職員は申請者である加森観光株式会社(以下、加森観光)が昨年4月5月に新得町で開催した説明会を報じた新聞において、自然保護団体が意見を述べていたことは知っていた。
 2.環境推進課は、加森観光に対し自然保護上の問題がないか、聞取りしていなかった。
 3.事務局である環境推進課は、北海道特定開発行為審査会に対して、動植物への影響などについての審議資料を提出していなかった。
 4.加森観光は、自然保護団体からの再調査の申入れやスキー場増設計画の中止を求める要望書を受取っていることについて、事前相談、事前審査の際に北海道に説明しなかった。

 このように環境推進課は、自然保護上の問題が環境NGOから指摘されていることを知りながら、申請者に聞き取りもせず、審査会にも自然保護上の問題を諮りませんでした。したがって今回の事務手続きは、申請の手引きの前文に書かれた環境への配慮事項1および2、そして許可制度のあらましに明記された「貴重な動植物の生息・生育環境、大切な自然景観、人の生活に重要な憩いの場を悪化させるおそれがある開発行為(中略)は許可基準に合致しません」との北海道の指針を無視するものであり、このような事務手続きは、環境重視型社会の形成を妨げるものです。
 一方、申請者である加森観光は、自然保護NGOの申入れや要望(別添)に一切耳を傾けることなく、北海道に特定開発行為の申請をしました。このような行為は、許可制度のあらましに掲げている「環境への配慮」すなわち「北海道では、よりよい環境を未来に引き継ぐ環境重視型社会を形成していくため、行政や事業者、そして住民一人ひとりが、環境保全に向けて自ら考え、共に行動することが最も大切なことと考えています。(中略)事業者の皆様におかれても、開発計画にあたっては、現地の状況を踏まえて環境に配慮した事業計画をご検討されるようお願いいたします」に背くものです。
 以上のことから、私たちは、次の2点を強く要望いたします。
 1.北海道は、生物多様性条約、愛知目標を踏まえ、申請の手引きにおける環境への配慮事項1および2に明記された貴重動植物および樹林に関する資料を、特定開発行為審査会に提出し再度審査すること。
 2.北海道は、生物多様性条約、愛知目標、申請の手引き、許可制度のあらましを踏まえ、加森観光に対し自然保護団体への説明責任を果たすよう指導すること。
 貴職におかれては、今日の国内外の環境重視の潮流を理解され、真摯に検討されますようお願いいたします。

付言
 7月19日に行われた、わたしたちと環境推進課との話合いの席上、環境計画担当課長からホームページに掲載した「特定の開発行為許可制度のあらまし」の記述について、北海道自然環境等保全条例の規定と反する内容であれば削除したい、との発言がありました。
 冒頭で述べたように、国内外の自然環境保護の潮流は生物多様性条約によって大きく変わりました。北海道がホームページに掲載した「特定の開発行為許可制度のあらまし」は、このような潮流を踏まえ、策定したものと私たちは理解します。したがって、これを削除するとは生物多様性条約を無視することであり、生物多様性条約締約国の行政機関としてやってはならないことである、ということを警告しておきます。
以上

  

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2011年07月23日

北海道森林管理局にサホロスキー場造成で再要望

 当会が加盟する北海道自然保護連合とサホロリゾート開発問題協議会、ナキウサギふぁんくらぶは、7月19日に土地管理者である北海道森林管理局を訪れて下記の北海道森林管理局長および東大雪支署長宛の文書を手渡し、佐幌岳北斜面でのスキー場造成の問題点を説明しました。

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サホロリゾート北斜面開発行為に関する再要望書

 北海道の自然保護団体は、加森観光株式会社(以下、加森)が、十勝西部森林管理署東大雪支署管内で計画している「十勝・北海道サホロリゾート北斜面開発行為(スキー場拡張)」について、自然保護上多くの問題点があることから、2010年7月29日付で貴職に開発行為を認めないよう要望書を提出しました。
 また、地元の十勝自然保護協会は、新得町で2010年4月12日および5月17日に加森が主催した説明会においてナキウサギ生息の事実を隠蔽していたことを指摘し、2010年6月10日付で貴職に「サホロリゾート北斜面開発行為に伴う再調査の申入れ」をしています。
 一方、加森に対しても、2010年6月10日付で「サホロリゾート北斜面開発行為に伴う再調査の申入れ」を2010年7月29日付で「サホロリゾート北斜面開発行為に関する要望書」を送付しています(別添)。しかし、加森はわたしたち自然保護NGOに何ら説明することもなく、今年3月北海道に北海道特定開発行為の申請を行ないました。
 北海道は、「特定の開発行為許可制度のあらまし」において「北海道では、よりよい環境を未来に引き継ぐ環境重視型社会を形成していくため、行政や事業者、そして住民一人ひとりが、環境保全に向けて自ら考え、共に行動することが最も大切なことと考えています。(中略)事業者の皆様におかれても、開発計画にあたっては、現地の状況を踏まえて環境に配慮した事業計画をご検討されるようお願いいたします。」との方針を示しています。したがって、わたしたち自然保護NGOと話し合うこともなく、特定開発行為申請を行なった加森の行為は、北海道の方針に反するものであり、現在わたしたちは、申請を受理した北海道に対し問題を指摘するとともに、加森に対し申請の取り下げを要求しています(別添)。現在このような状況にあることに、貴職も注意を払っていただきたく思います。
 7月12日に開催された北海道特定開発行為審査会は、許可相当との考えを示しました。しかしこの審査会のメンバーに生物に精通した人物はおらず、この開発行為の妥当性を正当に評価したとみなすことはできません。つまり、この審査会は単に行政の追認をした、との批判に耐えられないものであり、わたしたちはこの点を問題にしたいと考えています。貴職におかれては、このことにも配意していただきたく思います。
 昨年7月29日付の要望書でも指摘しましたが、当該地域は佐幌岳一帯ではまとまった天然林や天然生林が残る貴重な場所であり、しかも、貴職が自然保護上重要な位置づけをしている「緑の回廊」の隣接地です。このようなことからも当該地域の保全の意義についてご理解いただけることと思います。また、当該地域の近くからシマフクロウの生息情報が寄せられており、貴職において生息の実態を把握されるよう要請します。
 昨年7月に私たちが要望書を提出したあとに、森林保全をめぐる新たな、そして重要な動きがありました。昨年10月にわが国で開催されたCOP10における「愛知目標」の採択です。
 愛知目標の「戦略目標B.生物多様性への直接的な圧力を減少させ、持続可能な利用を促進する」の目標5では、「2020年までに、森林を含む自然生息地の損失の速度が少なくとも半減、また可能な場合には零に近づき、また、それらの生息地の劣化と分断が顕著に減少する」としています。つまり、天然林などの自然生息地の消失を限りなく最小化しようというのが国際的な約束事となったのです。
 この愛知目標の実現は、わが国の、とりわけ行政機関にとって重要な任務となりました。このことを踏まえ、貴職におかれては、利用者が乏しく公益性のない、無謀とも言える今回の加森の開発行為を認めることのないよう改めて要望いたします。


  

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2011年07月23日

サホロスキー場造成で加森観光に抗議と申入れ

 当会が加盟する北海道自然保護連合とサホロリゾート開発問題協議会、ナキウサギふぁんくらぶは、佐幌岳北斜面でのスキー場造成について話合いを求め、7月19日に加森観光株式会社本社を訪ねました。
 受付でしかるべき立場の社員との面談を求めたのですが、出張中、会議中といって取り合おうとしません。10日ほど前に担当者に繋ぐよう電話を入れたときには、折り返し電話するといいながら、なしのつぶてでした。二度目の電話も同じ対応でしたので、ファックスで面談日と時刻を通知し本社を訪ねたのですが、受付の社員はファックスを知りませんでしたと繰り返すばかりでした。いま事務所にいる一番上のポストの社員に話しをしたいというと、総務課長がようやく姿を表しました。彼に来訪の目的を伝え、加森公人氏宛の文書(下記)を手渡してきました。
 生物多様性締約国であるわが国で、自然保護NGOにこんな対応をする企業があるというのは驚きでした。この会社はサービス提供を生業としていると思うのですが、こんなおとなげない対応をしていて、サービス業基本である顧客満足度を高められるわけがありません。

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サホロリゾート北斜面での特定開発行為申請への抗議
および申請取り下げを求める申入れ

 私たち、北海道の自然保護団体は、昨年7月29日付けで「サホロリゾート北斜面開発行為に関する要望書」を貴職に送付し、佐幌岳でのスキー場開発を中止するよう要望しました。また、地元の十勝自然保護協会は、昨年6月10日付けで、貴社の調査を請負った株式会社森林環境リアライズ(以下、リアライズ)による不正に操作された「2008年 十勝・北海道サホロリゾート北斜面開発行為に伴う森林施業のあり方調査 調査報告書」の存在を明らかにし「サホロリゾート北斜面開発行為に伴う再調査の申入れ」を送付しております。
 昨年10月、わが国でCOP10が開催され、愛知目標が採択されたことはご承知のことと思います。愛知目標の「戦略目標B.生物多様性への直接的な圧力を減少させ、持続可能な利用を促進する。」の目標5では、「2020年までに、森林を含む自然生息地の損失の速度が少なくとも半減、また可能な場合には零に近づき、また、それらの生息地の劣化と分断が顕著に減少する。」としています。つまり、天然林などの自然生息地の消失を限りなく最小化しようというのが今日の国際的な約束事なのです。このことは貴職にも理解できるでしょう。
 また、北海道は、「特定の開発行為許可制度のあらまし」の第7項 環境への配慮において「北海道では、よりよい環境を未来に引き継ぐ環境重視型社会を形成していくため、行政や事業者、そして住民一人ひとりが、環境保全に向けて自ら考え、共に行動することが最も大切なことと考えています。(中略)事業者の皆様におかれても、開発計画にあたっては、現地の状況を踏まえて環境に配慮した事業計画をご検討されるようお願いいたします。」と事業者に環境問題の重要性を訴えています。
 貴職は、自然保護NGOとの話合いもすることなく、3月に北海道に特定開発行為の申請をしました。これは、愛知目標に背くばかりでなく、北海道の特定開発行為の指針にも反することです。
 わたしたちは、貴職の今回の特定開発行為申請に強く抗議するとともに、世界の環境保護の潮流と北海道の特定開発行為の主旨を理解され、特定開発行為の申請を取り下げるよう求めます。

  

Posted by 十勝自然保護協会 at 22:41Comments(0)TrackBack(0)サホロスキー場問題

2011年07月10日

北電、富村ダム堆砂処理説明会を拒否

当会の6月4日付け説明会開催要請に対し、7月5日付けでこれを拒否する回答がありました。当会が求めた説明事項について、お粗末な回答がありましたので、以下に掲載します。この程度の回答しかできないから、説明会などできないということなのかもしれません。
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富村ダム堆砂処理に関する説明会開催についての申入れに関する回答

【回答-1】
 ダムの安定性については、平成22年10月26日付けならびに平成22年12月22日付けの回答書のとおりであります。
 なお、ダムの安定計算は、「河川管理施設等構造令」の技術基準に従って適切に算定しておりますが、重力式コンクリートダムの場合は作用する荷重として、貴会の理解されている「静水圧+動水圧+ダムの揚水圧+自重+地震時慣性力」の他に満砂による静水圧の2分の1の泥圧ではなく、設計堆砂面における「泥土による力」も常時加えることとしています。
 また、ダムの安定性の条件として、ダムを下流方向に押し出そうとする荷重に対する安定性の他、「転倒・地盤支持力」に対して堤体が安全であるかどうかも確認しております。
【回答-2】
 平成22年12月22日付けの回答書では、「推定堆砂量については、過去の年最大降雨量データの最大値により算定した土砂流入量と、岩松ダム実績値による土砂流入量を比較し、土砂流入量のより大きな岩松ダム実績値を基に決定しております」と回答しており、一般的に用いられている推定手法と認識しております。
 推定堆砂量の算定にあたっては、過去の降雨量の他、富村ダム上流域の高低差や地質条件を考慮して算出しており、この推定堆砂量と岩松ダム実績値による土砂流入を比較した結果、岩松ダム実績値の方が土砂流入量が大きな値となることから、より安全に配慮して岩松ダム実績値を基に決定したものであります。
【回答-3】
 元河床高の上昇地点に関しては、実績堆砂による河床高の影響について評価し、その評価結果を基に洪水時における河川水位の上昇範囲を推定しているものです。
 なお、河岸の侵食メカニズムについては、河川における一般的な侵食と同様に河川の水位上昇に伴い河岸の土砂などが水流などにより削られる状態であります。
【回答】
 貴会からの質問については、これまでも文書により回答させていただきました。また、6月4日付け質問も、これらの回答に関するものであり、これまで同様文章で回答させていただきます。

  

Posted by 十勝自然保護協会 at 21:50Comments(0)TrackBack(0)河川・ダム

2011年07月10日

北電に冨村ダム堆砂処理説明会を要請

当会は6月4日付けで、北海道電力株式会社社長佐藤佳孝氏に冨村ダムの堆砂処理について説明会を要請しました。
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「富村ダム堆砂処理に関する説明会開催についての申入れ」

 当会などの2010年12月8日付「富村調整池(富村ダム)堆砂処理についての再質問書」(以下、「再質問書」)に対し、貴職から同年12月22日付で回答(以下、「回答」)がありましたが、以下の点について、十分理解できませんので、説明会を開催していただきたく申入れます。
 なお、日時および開催場所については、別途調整させていただきたく思います。

1.当会は、再質問書において「『ダムの安定性に関わる条件として、設計堆砂面がダム安定性を確認するための荷重条件となっていることから、設計を超える荷重がダムに作用すると、ダム設計上の安全率を低下させることになり、ダムの安定性に影響を及ぼす可能性があります。』とのことですが、ダム設計上の安全率がどれほど低下するのか数式を用いて説明してください」と質問しました。これに対し、「ダムの安定計算は『河川管理施設等構造令』の技術基準に従い適正に算定しておりますが、当社ダムの安全率の数値等については、一般には公表していないものであることから、差し控えさせていただきます。」との回答がありました。
 つまり、堆砂が安全率を低下させ、ダムの安定性に影響を及ぼすということですから、富村ダムの下流域に生活する住民にとって見過ごすことのできない問題です。一般には公表していないとの意味不明な理由で説明しないのは住民の生命と財産をないがしろにする暴論といわなければなりません。ついては、堆砂とダムの安全率・安定性の関係について、一般市民にも理解できるよう説明してください。
 ダムを設計するに当っては、水の静水圧・動水圧、ダムの揚水圧、自重、地震時慣性力など、ダムを下流方向に押し出そうとする荷重の合成力とダムの抵抗力を比較して、抵抗力が荷重の合成力の4倍以上あることが必要とされる、と私たちは理解しています。
 つまり、(静水圧+動水圧+ダムの揚水圧+自重+地震時慣性力)の合成力×4≦ダムの抵抗力で設計され、満砂になると、これに静水圧の2分の1の泥圧が加わると理解しております。また、設計堆砂面まで土砂が堆積することを前提に設計されていると聞いています。
 このような理解に誤りがあるのでしたら、ダム管理者として、誤りを具体的に指摘してください。

2.当会は、再質問書で「『想定以上に堆砂が進行した理由としては、運転開始から3年後の昭和56年およびそれ以降発生した大雨の影響によるものと考えています。』とのことですが、大雨は予測される自然現象であり、降雨確率なども踏まえて堆砂量が推定されているのではないでしょうか。より具体的に説明してください。」と質問しました。これに対し、「推定堆砂量については、過去の年最大降雨量データの最大値により算定した土砂流入量と、岩松ダム実績値による土砂流入量を比較し、土砂流入量のより大きな岩松ダム実績値を基に決定しております」との回答がありました。
 河川の場合、降雨確率から基本高水流量を求め、治水対策をたてています。つまり、過去の実績のみで治水計画を立ててはいません。したがって、ダムにおいて、過去の最大降雨量のみにより土砂流入量を算定の根拠とするのは誤りであると思います。また岩松ダムの実績値を基にしたとのことですが、両貯水池の上流域の地形および地質条件は異なります。富村ダムのほうがより侵食作用のはげしい立地にあることは容易に推測できます。それにもかかわらず岩松ダムの実績値をそのまま採用したことに大きな問題があったと考えます。この点について説明してください。

3.当会は、再質問書で「『調整池上流河川の元河床高が上昇し』とのことですが、調整池上流河川の元河床高が上昇する地点を地図に示して説明してください」と質問しました。これに対し、「土砂の堆砂により、調整池上流河川の元河床高が上昇し、河床が高くなることにより洪水時に河川水位も上昇することとなります。現状での元河床高の上昇地点は、実績堆砂による影響を評価し推定しておりますが、今後の堆砂状況により変化するものであり、具体的に特定し示すことはできません」との回答がありました。
 「現状での元河床高の上昇地点は、実績堆砂による影響を評価し推定して」いるとのことですので、これについて説明してください。あわせて、調整池上流河川の元河床高の上昇と河岸の侵食のメカニズムについて説明してください。



  

Posted by 十勝自然保護協会 at 21:29Comments(0)TrackBack(0)河川・ダム

2011年04月28日

泊原発の運転中止、廃止を求める声明

 当会は、4月23日の定期総会において、泊原発の運転中止、廃止を求める声明を採択し、高橋はるみ北海道知事と佐藤 佳孝北電社長に送付しました。声明文は以下の通りです。

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 私たちの世代の行為が後世の人々の生命に脅威を絶対に与えないようにすることこそが、今を生きる私たちの大切な役割の一つです。
 生命は誕生以来、遺伝子情報を持つDNAによって、永々と個性豊かな命をつないできました。
 人間が作り出した人工放射線の圧倒的なエネルギーは、人間のみならずあらゆる生物のDNAを壊滅的に破壊、損傷します。微量だから安全という“しきい値”は存在しません。
 私達は広島、長崎、スリーマイル島、チェルノブイリ、福島から多くのことを学びました。
 人工放射線の汚染は地球全体におよび、生物の存在基盤の海洋、大気、土壌を汚染し、深刻な自然環境破壊をおこすことを。そして、後世の、人間を含める多様な生物の生命に脅威を与えることを。
 日本の原子力発電所は“絶対安全”であるという安全神話は、ウソであることがはっきりしました。原発がある限り、どんなに安全対策を講じても事故が起こることは、過去の経験から自明です。
 私たちの世代の行為によって、後世の生命に回復不能の脅威を与えないための選択はただ一つ、危険性のある原発は排除するということです。
 このような観点から、十勝自然保護協会は北海道電力泊原子力発電所のプルサーマル計画の断念を求めるとともに、泊原発の廃止に向けた運転中止を強く要求します。
 原発を無くすることによって電力不足が起こるなら、私たちの世代で自然エネルギー(再生可能エネルギー)の活用などのため広く英知を結集しようではありませんか。
  

Posted by 十勝自然保護協会 at 14:09Comments(0)TrackBack(0)その他

2011年04月16日

東大雪地域整備計画案への意見に対する回答

 当会は3月11日付で大雪山国立公園東大雪地域整備基本計画案に対する意見を環境省北海道地方環境事務所長に提出しました。
 同事務所長から4月8日付で回答がありましたので掲載します。

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【回答】1.ご意見のとおり修正いたしました。(報告書1ページ7行目)
【回答】2.ご意見を踏まえ、「2-3 生物多様性の保全」を追加し、以下を記載いたしました。(告書12ページ6行目)
『平成20年6月6日に施行された生物多様性基本法では、生きものが持つ個性とつながり」がもたらす恵みを将来にわたり上手に利用していくために、野生生物とその生息環境、及び生態系のつながりも含めて保全することとされている。また、平成22年10月に愛知県でCOPlO(生物多様性条約第10回締約国会議)が開催され、その中で「生物多様性の認識を高めていくこと」「絶滅危倶種のなかでももっとも減退している種の保全状況を改善していくこと」等を目標とした「愛知ターゲット」が採択された。』
【回答】3.ご意見を踏まえ以下のとおり修正いたしました。(報告書15ページ)
 『大雪山は北海道の中央部に位置し、総面積450km2に及ぶ大規模火山であり、大小20をこえる火山体の集合である。第四期火山群の表大雪に対し、東大雪は、中生代に日高累層群の露出により形成された石狩岳、音更山、ユニ石狩岳等の石狩連峰、古い火山性山地であるウペペサンケ山やニペソツ山からなる。三股盆地に位置する十勝三股からはこれらの山々が一望できる。糠平湖(人造湖)周辺には、古糠平湖の湖成層が分布し、この地層から、ウダイカンバ等の植物化石が採取されている。少なくとも夏をはさむ二冬よりも長い期間、0℃以下の温度を保っている土壌・地層・岩石を永久凍土といい、大雪山の高山帯のほか十勝三股及び幌加にも分布している。』
【回答】4.ご意見を踏まえ、以下のとおり修正いたしました。(報告書16ページ10行目)
 『自然植生であるエゾマツートドマツ群集、下部針広混交林と、代償植生であるヤマハンノキ群落及び牧草地で構成されている。』
【回答】5.ご意見のとおり修正いたしました。(報告書20ページ4行目)
【回答】6.ご意見を踏まえ、「オオアカゲラ、キビタキ、シジュウカラ等」に修正いたしました。(報告書20ページ8行目)
【回答】7.ご意見を踏まえ、以下のとおり追記いたしました。(報告書35ページ)
 ◆十勝自然保護協会
 大雪山国立公園等十勝の自然環境保全に関わる調査活動・自然保護活動等に取り組んでいる。
 ◆ひがし大雪博物館友の会
 大雪山国立公園の自然に関する知識の啓発、向上を図るとともに、ひがし大雪博物館の発展に寄与することを目的として、研究会、講演会、講習会、談話会の開催等を行っている。
【回答】8.最終項に「11その他」を設け、貴十勝自然保護協会及びその他の団体等からの意見書等を添付いたしました。(報告書110ページ)
【回答】9.ご意見のとおり修正いたしました。(報告書49ページ6行目)
【回答】10.ご意見を踏まえ、以下のとおり修正いたしました。(報告書49ページ7行目)
 『雄大で奥深い原生的な自然環境を厳正に保全する。』
【回答】11.ご意見を踏まえ、以下のとおり修正いたしました。(報告書49ページ8行目)
 『雄大で奥深い山岳景観、~』
【回答】12.ご意見を踏まえ、以下のとおり修正いたしました。(報告書49ページ10行目)
 『~人為的な影響により本来の植生が失われた地域~』
【回答】13.ご意見を踏まえ、以下のとおり修正いたしました。(報告書52ページ10行目)
 『利用者のマナー、高山植物等の盗掘防止等の啓発活動を行う。』
【回答】14.ご意見を踏まえ、以下のとおり修正いたしました。(報告書52ページ12行目)
 『●生態系・生物多様性の保全に係る調査・研究のネットワーク等体制づくりを進める。』
【回答】15.ご意見を踏まえ、以下のとおり修正いたしました。(報告書53ページ31行目)
『・間近に糠平湖と接することのできる休息等の場を検討する。』
【回答】16.ご意見につきましては、今後の参考とさせていただきます。
【回答】17.項目の順序につきましては、環境省における施設整備の技術指針に基づいており、本案のとおりといたしました。「中核施設に求められる機能」の記述につきましては、ご意見を踏まえ以下のとおり修正いたしました。(報告書59ページ13行目)
 『中核施設に求められる機能は以下のように整理される。これらの機能の実現に当たっては、整備を行う環境省、上士幌町が相互に連携して取り組む。』
【回答】18.ご意見を踏まえ、『外来種防除等を推進する』に修正いたしました。また、カラマツはこの中に含まれます。(報告書68ページ5行目)
【回答】19.ワークショップで出された意見の中に「現在の眺望を確保する」趣旨の意見も出されていることから、積極的に植林等の手を加え植生復元するゾーンと、山岳景観の眺望を確保するゾーンにより対応することといたしました。
【回答】20.ご意見を踏まえ、『草原の広がり』を『希少種の生育地』に修正いたしました。
(報告書68ページ18行目)
【回答】21.本意見につきましては、「7-4施設計画」において、整理することとし、以下のとおり修正いたしました。(報告書72ページ7行目)
 『既存木道、東屋及びその周辺の保全と利用のあり方について今後も引き続き検討する。』
【回答】22.予算措置については、今後十勝三股における植生管理手法と合わせ検討することとしております。
【回答】23.管理運営の具体的な項目や要員等については、連携する町施設の検討や、今後の基本設計・実施設計と合わせ、引き続き検討していくこととしています。
【回答】24.今後の活動プログラムづくりの中で具体化していくこととしております。
【回答】25.ご意見を踏まえ、『外来種防除等の活動を行う』に修正いたしました。(報告書76ページ7行目)
【回答】26.ご意見を踏まえ、『多様な自然』に修正いたしました。(報告書76ページ10行目)
【回答】27.ご意見を踏まえ、『草原』を削除いたしました。(報告書76ページ10行目)
【回答】28.ご意見を踏まえ、9-2-4実施体制及び資料作成等に項を移動し、以下の通り修正いたしました。(報告書77ページ15行目)
 『●人づくり(利用ガイドラインの作成、ガイド養成、リスクマネジメント等』
【回答】29.ご意見を踏まえ、以下のとおり修正いたしました。(報告書76ページ30行目)
 『(植生復元、外来種の防除、自然と人との共生等)』
【回答】30.ご意見を踏まえ、以下のとおり修正いたしました。(報告書77ページ3行目)
 『●環境保全活動等(植生復元、外来種の防除、森林学習、登山道の維持補修等』)
【回答】31.上記のような活動もまた活動のコンセプトである「地域や自然の大切さについて学ぶ」ことにつながることから、本文のとおりとしました。
【回答】32.ご意見を踏まえ、上述(30)のとおり修正しました。

  

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2011年03月14日

東大雪地域整備基本計画案への意見

 環境省北海道地方環境事務所は、3月4日に大雪山国立公園東大雪地域整備基本計画案について、地元説明会を開催しました。この計画案に対し、当会は3月11日付で下記の意見を同事務所長に提出しました。

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   平成22年度大雪山国立公園東大雪地域整備基本計画策定業務報告書(案)
   に対する意見
1.1ページ7行目 「野生動物とのふれあい」は誤解をまねく表現であり、「野生動物の観察」にでもすべきである。
2.6ページ 与条件の確認・整理において、上位計画である大雪山国立公園計画および大雪山国立公園管理計画を取り上げるのは当然であるが、昨年10月のCOP10において採択された愛知目標は、今後のわが国の環境行政の重要な目標あり、この計画書においてもふれられるべきである。
3.15ページ3行目 東大雪地域は南大雪火山に含まれるとの見解は一般的ではないと思われるので、出典を明らかにする必要がある。
4.16ページ10行目 凡例に従うなら、エゾマツ-トドマツ群集であり、常緑針葉樹林は削除しなければならない。
5.20ページ4行目 移入種であるワカサギを取り上げる必要はない。
6.同8行目 シジュウカラをあえてとりあげる必要はない。
7.34ページ 東大雪地域の主な活動主体として9つの団体をあげているが、ここに当会がないのは不思議なことである。なぜなら、当会は東大雪地域の南西端で自然保護上大問題となった士幌高原道路の中止を求めて活動し、これを実現したからである。今日、生物多様性の保全が世界の大きな課題となっているが、当会の活動は先駆的なものであったと自負している。その団体の存在を無視するのは情けないことであり、再考すべきである。また、キンメフクロウやミユビゲラの保護活動で前田一歩園賞を授与された、ひがし大雪博物館友の会の名前がないのもおかしなことであって再考すべきである。
8.35ページ 関係団体から自然環境保全について聞き取りを行っているが、「十勝三股ふれあい自然塾」以来この問題に関わり、貴職が設置した十勝三股・糠平触れ合い自然塾検討会の委員も務めてきた当会に対し聞き取りが行われなかったことは、行政として公平さを欠き許されないことである。このような不当な扱いを受けたが、当会は貴職に2010年12月16日付で意見書を提出した。自然保護NGOからの意見があったことを明記すべきである。
9.47ページ 整備基本計画は、生態系・生物多様性の保全を最初の項目とすべきである。
10.47ページ20行目 「原生的」の定義をしなければならない。なぜなら、人によって意味するところが異なる可能性があるからである。
11.同21行目 「眺望の対象となる」は削除すべきである。
12.同23行目 「失われた地域」では意味不明であり、「原植生が失われた地域」とでもすべきである。
13.50ページ9行目 「高山帯における高山植物」に限定する必要はない。
14.同 「東大雪地域の自然環境の保護普及及啓発活動及び調査・研究機能の充実」とあるが、自然保護に関わる活動の記述が不十分である。自然破壊・生物多様性の消失について問題意識を喚起する取組みの必要性を記述すべきである。
15.51ページ 表中の「雰囲気づくり」は第三者には意味不明であり、書き換える必要がある。
16.55ページ 環境省ビジターセンターの名称については、自然環境保全活動の拠点であることを知ってもらうという観点から、東大雪自然環境保全センター、東大雪自然保護センター、東大雪生物多様性保全センターなどを検討すべきである。
17.57ページ 表5-4-1-2の基本機能の配列は、中核施設の役割の順序に対応させ、自然保護指導・促進機能を最上段に移動すべきである。また、「中核施設に求められる機能」の記述に欠落があるので訂正すべきである。
18.66ページ 「外来種対策を推進する」は、「外来種駆除を推進する」とすべきである。なお、この中にはカラマツもふくまれていると考えるが、もしそうでなければ含めるべきである。
19.66ページ 十勝三股地区基本計画方針で「広大な山岳景観を継続的に維持できるようにする」とされている。おかしな文だが、文脈からすると眺望を確保するため森林化を防ぐようにすると解される。しかし、ルピナス駆除を行う上で、ルピナスの光条件を奪う森林化が有効であることは明らかである。また、この地域の温度条件と雨量条件は荒地を森林へと導くと考えられる。このようなことから、永遠に草刈を続けることは自然公園のあり方として問題であり再考すべきある。
20.66ページ ゾーニング計画において草原の広がりを確保するとあるが、ここでいう草原とは、失われた植生の姿であり、これを確保することは自らの方針と矛盾するので削除すべきである。
21.66ページ 十勝三股地区において、東屋の扱いについてふれられていないが、和田元所長は、東屋の撤去を検討すると語った。したがって、この問題に言及すべきである。また、大雪山国立公園管理計画のパブリックコメントで当会は、十勝三股の集団施設地区返上を求めた。これに対し、貴職は検討を表明した。このことについても記述するべきである。
22.66ページ 外来種の除去のための予算措置を具体的に記述するべきである。
23.73ページ 中核施設の管理運営経費について書くべきである。また中核施設の職員をどうするのかも明らかにすべきである。
24.74ページ 活動プログラムのコンセプトとして、「地域や自然の大切さを学ぶ」としているのだが、地域の大切さを学ぶについて、具体的に説明すべきである。
25.同 活動プログラムのコンセプトとして「外来種対策等の活動を行う」とあるが、「外来種駆除等の活動を行う」とすべきである
26.同 活動プログラムの基本方針に「多様で良質な自然」とあるが、「良質な自然」の意味が不明であり、削除するか書き換えるべきである。
27.同 活動プログラムの基本方針のなかで、「多様で良質な自然」として草原もあげられているが、北海道において自然草原は高山草原と海岸草原に限定される。ここでいう草原が何をさしているのか具体的に明らかにすべきである。伐開跡地を指すのであれば不要である。
28.同 活動プログラムのテーマのひとつに「人づくり」があり、そのプログラムとしてマナーの普及やリスクマネイジメントがあげられているが、これらが人づくりプログラムとはいえないので修正すべきである。
29.同 活動プログラムのテーマのひとつに「東大雪地域本来の生物多様性をめざして(森づくり、外来生物対応、人との共生等)」とあるが、(森林復元、外来生物駆除等)とすべきである。また「人との共生」をそのまま使いたいのなら、この聞きなれない言葉には説明が必要である。
30.75ページ 活動プログラムの(2)活動形態のなかに、外来種駆除のための活動を明記すべきである。なぜなら、66ページの三股地区の基本計画方針では「セイヨウオオマルハナバチ及びルピナス等の外来種対策を推進する」となっているからである。
31.同 活動プログラムの(2)活動形態のなかに「自然を題材・素材にしたクラフト・芸術活動」とあるが、これは自然保護のための啓発活動とは言えず、必要ない。
32.同 活動プログラムの活動形態に林業体験があげられているが、森林復元は林業体験ではない。ここで林業体験をする必然性はないので書き換えるべきである。

 この計画書の内容は、国民に十分理解されるべきものである。しかし、すでに一部指摘したとおり、この報告書には、意味不明な文や要領を得ない文が多くあることから、文章の推敲がなされなければならない。例えば、1ページ6行目の「本調査」は、「本業務」としなければ、お粗末な日本語となる。
 上記の当会の意見について、貴職の見解をすみやかに文書で下記に送付していただきたい。
以上

  

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